本光寺案内 法話

指から学ぶ親子の姿

ちょっとご自分の手の平を見て下さい。親指はどこを向いていますか。内側、殊に小指の方を向いていませんか。一方、当の小指はどうでしょう。大抵の人は親指の方には向いてはいませんね。
親指を親、小指を子とするならこの指の姿はまさに私たちの親子関係を表しているとは思いませんか。
親は子どもを遠くからでも常に見守っています。が、子どもはそんなことに気付かず勝手な方を向いています。
親から貰った体の一部にも親子のあり様を教えてくれているところがあるのです。
たまには自分の手の平をじっくり眺めてみて下さい。

日蓮聖人ご遺文

『刑部左衞門尉女房御返事』

本書のご真蹟は現在伝わっていませんが古来、親の恩、殊に母への恩を喚起されたお手紙として大切にされてきました。
出産の苦しみ、子育ての苦労。総て見返りを求めない無償の母の慈愛が切々と述べられています。
現代人が決して忘れてはならない教えです。

弘安3年(1280) 聖寿59歳

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